不便益システムとスウェーデンの暮らし

 不便益システム上研究会というものがあるのでをご存知でしょうか?

私は以前、TVで知りました。

先日、この研究会に参加してきました。

京大の川上浩司教授という方が提唱されています。 →詳細

なぜ、この不便益に興味をもったかというと、

以前、スウェーデンに住んでいた時に、すごく日本とのギャップを感じました。

スウェーデンはもっとテクノロジーの進んでいる国のイメージだったんですが

そうでもない事がだんだんわかってきました。

そして、ちょっと「不便」なのです。日本にくらべれば、ですが。

バスは、ボタンを押さないといけないのを知らず、置いていかれたり、、

私の通っていたH.D.Kという学校のレトロなエレベーターは手で押して開けます。これがかなり重たい。

など、最初は不便だな、、と思ったのですが慣れてくるとそれはそれで

楽しいというか、苦にはならなくなっていました。

逆に、そういうところは不便でも、駅は車いすや自転車が入れるように

必ず階段にはレールがついていたり、

学校にもおしゃれなキッチンが地下にあったり、

教室にもミニキッチンのようなものがありました。

バスには、乳母車(ちょっと古いですが本当にそういう感じの大きい

赤ちゃんが横に寝るタイプのものをよく使ってました)を置く

スペースがあったり、そして必ず誰かが載せるのを手伝ってあげるんですね、大きいので。。だれも手を貸してくれない時は、「ちょっとあなた、手伝って」と

お母さんが言ったり、バスの運転手さんが手伝ったりしてました。

不便でも、人には優しいし、快適。

ヨーロッパでは何でもかんでも機械にさせなくて

人の出来る事は人間がやったらいい、という考え方がある事を

しりました。

本当にそうだな、と。人間がちょっと押せばいい事、考えれば良いことを

なんでも機会にやらせてしまうと人間は何も考えず、何もしようと

せず、ただ待ってるだけの状態に慣れてしまう、、、それがどんどん進むと

なんだか怖いなーと思ったのでした。

スウェーデンでの暮らしは不便なところもあったけど、なんか

日本にいるときよりも「豊かに」「暮らしている」という実感が

持てる感じでした。

日本は便利だけど、何だか時間だけが早く過ぎ去っていくという感じで

「暮らしている」という実感がないのは私だけなのでしょうか?

ちょっと、不便益システムが研究している事

とは少し違うかもしれないですが、言葉にすると実は

不便益=豊かな暮らし、だったりするのかなとも思います。

でも、だからと言って便利な事を否定する気は全くないのです!

ただ、そこは機械にさせなくても

いいんじゃないの?という部分があるような気がします。

人が、労働から解放されるようなものは、どんどん便利に

なって頂きたいです。

例えば自動洗濯たたみ機とかははやく欲しいですね。

研究会では、自動運転技術について、とやはり難しいお題を話されていました、

さすが京大。

不便益と便利の境目はどのあたりにあるのか、また参加してみたいと

思います。